IHクッキングヒーターの基礎知識

IHクッキングヒーターが変えた新しい台所事情

「焜炉」と書いて「コンロ」と読みますが、これはどこの一般家庭の台所にもある調理用熱源器具のことです。漢字で書くと当て字のようですが、「コンロ」は日本語です。

「熱」で調理するという新しい方法

その字面からもわかるように、古来コンロは通常火を使うのが一般的ですが、近代になると火を一切使うことなく、電気だけで熱源となる調理器具も誕生しました。電気コンロはまさにその代表であり、ニクロム線などの導電体に電流を通すことにより生じる電気抵抗を利用し、発生した熱によって調理を可能にするものですが、これがさらに進化した形態というのが、いわゆる電磁調理器、とりわけIHクッキングヒーターと呼ばれるものでしょう。

業務用としての利用が多かった

近年多くの調理環境において利用されるようになってきているIHクッキングヒーターは、電力による誘導加熱(インダクションヒーティング)を利用したIH調理器のなかでも、従来のコンロ型のものを指しています。燃焼による加熱を必要としないことから、運用の安全性に優れているとされ、また、加熱管理における安定性にも秀でており、スープなどを常に一定の温度の保つことや、ヤカンのお湯を任意の温度の調整したままにしておくことができ、しかもそのことをほぼ機械制御のみによって行えるという利点があったため、開発当初は一般家庭よりも業務用、つまり飲食店の厨房や喫茶店内の保温発熱器具として利用されることが多かったようです。

家庭へ普及した理由

その後、ガスなどの燃焼を伴わない、つまり火による引火のリスクがほぼ無いことが注目されると共に、経済性や環境性能についても優れているとの喧伝によって、広く一般家庭にも広がっていったIHクッキングヒーターは、利便性の高さや運用上の簡易さも手伝って、最初は台所の隅に一台置かれ、それがいつの間にか全てIH調理器具となるオール電化住宅にいたるまで、そのシェアを伸ばしていったのです。

電気コンロとIHクッキングヒーターの違い

このように、今や飲食業のみならず、一般家庭でも調理器具の主役となりつつあるIHクッキングヒーターですが、その加熱原理はいたって単純なものです。誰もが中学生の理科の時間に勉強した「金属などに電気が流れると、そこには電気抵抗が生じ、それによって電流が変換されて熱エネルギーに変わる」という原理を応用しています。この「電気を流すと電気抵抗によって熱が生じる」ことで熱くなった金属を、別の物体(鍋やフライパン)を加熱するのに使っていたのが電気コンロであり、直接その物体(鍋やフライパン)そのものに電流を流して加熱してしまおうというのがIHクッキングヒーターなのです。

調理器具そのものが発熱することから熱効率が良くなり、また、ガスコンロなどに比べて掃除が非常に楽であると言われます。安全性は火災や換気の必要性に低さなどにおいて突出しており、お年寄りや子供が扱うにも安心して使うことができると言われます。まさに日本の台所の様相を一変させた、革命的な調理器具と言えるかもしれません。

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