化学物系

化学元素から作られた薄型のソーラーパネル

日本ではこれからの研究が期待される海外発進の太陽光パネル。

太陽光パネルにはいくつかの種類があり、それによって製法や素材が大きく違ってきます。通常、私たちが太陽光パネルとして認識しているのはシリコンから作られた結晶シリコンパネルやアモルファスパネルがそれになります。一般的にもそれらのシリコン系パネルが多く流通しておりメジャーな製品でありますから、太陽光パネルと言えばそのようなシリコン系パネルを指すことにも繋がることがほとんどです。しかし、太陽光パネルの材料としてはシリコンのみが使用されているのではなく、特定の化学元素を使用した太陽光パネルが存在しています。それが化学物系パネルです。

元素記号を使用した名称

化学物系パネルに使用される素材というのは銅やインジュウム、ガリウム、セレンといった元素を化合したものが使用されます。化学物系パネルはこれらの元素記号を取って、CIGS太陽光パネルやCIS太陽光パネルなどという名称で呼ばれる場合もあります。化学物系パネルはこれらの元素を薄膜状の半導体にして製造されます。

薄さと電気変換効率

化学物系パネルの特徴としては、化学元素から作られたかなり薄い半導体からでも電気を生産することが可能な点です。その薄さは約2ミクロン程度と言われており、シリコン系の薄膜によって製造されているアモルファスパネルなどにも匹敵するほどの薄さを誇っているのです。そして、それだけ薄い半導体であるにもかかわらず、その電気変換効率においてもかなりの好成績であり、薄膜シリコン系の太陽光パネルの電気変換効率が最大で10%程度であるのに比べ、化学物系パネルの電気変換効率は最大でそれを超える11%程度にもなるとされています。

製造コストと生産性

化学物系パネルのもう一つの特徴として挙げられるのが製造コストの低さ、そして製造の手軽さです。使用される素材を見れば分かると思いますが、これらの化学元素というのはそれほど手に入れることが困難な物質でありません。それゆえに、原材料そのものが比較的安価に仕入れることができますし、使用する材料の量も比較的少なくて済むのです。また、その生産における過程でもそれほど複雑な工法が必用なわけではありませんから、生産効率が良いという点もあります。ただ、この化学物系パネルは諸外国では研究が活発に行われていた反面、日本での研究や製造が始まったのは比較的歴史が浅いということもあり、それほどメジャーな太陽光パネルではありません。それに加えて、従来の太陽光パネルである結晶型のものと比較しても、電気変換効率は低いという点でもデメリットはあるでしょう。

ただ、化学物系パネルは生産費用が安いことから、消費者の私たちとしても比較的安価に購入することが可能です。それに今後日本の各企業が化学物系パネルの製造における研究をさらに深めることによって、より電気変換率の高い製品が生産される可能性もありますので、未来においてはより一層注目すべき太陽光パネルの一つであると考えられると思います。

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